心も体もほがらかに老人ホームのレクレーションで使える手遊び

老人ホーム1

老人ホームに入所している高齢者に生活を楽しむ時間を設定することや入所者同士でのコミュニケーションを図る余暇の楽しみ方の一つとして、レクレーションの時間があります。毎日のことなので、施設の職員の方も新しいことを次々に考えるのはなかなか大変ですよね。

そこで、入所者である高齢者でも簡単にできる手遊びをご紹介します。参考資料-老人ホーム検索

ボードゲームで楽しく老人ホームレクリエーション

言葉にまどわされるな!鼻ハナ遊び

この手遊びは、一対一でも集団でもできる手遊びです。方法は、リーダーを1人決めて、その人の言葉の指示した顔の部位をその他の人は指さしをする手遊びです。先ず、リーダーは「私の顔をよく見てください」と自分に注目させます。

みんなが見たのを確認して、リーダーが鼻を指で指しながら「鼻、鼻、ハナ~、(少し間を開けて)くち」と叫びます。リーダーの最後に言った顔の部位をその他の人は指さします。リーダーは、他の人を迷わすように「くち」以外の顔の部位を指さします。

最初は、ゆっくり行いみんなの顔を見ながら進めます。慣れてくると少しづつスピードアップしていくと間違える人も出てくるでしょう。リーダーは、「あら、〇〇さん、そこが鼻ですか?面白いとこについてますね」等とみんなの笑いを誘うような声かけをして場を盛り上げる工夫もするとみんなで盛り上がるでしょう。

熊本民謡「あんたがたどこさ」で肩たたき!

ご存じ熊本民謡の「あんたがたどこさ」この歌で子どもの頃、手毬をしていた高齢者もいることでしょう。よく知ってる人の多い歌を使って行うと歌も口ずさめ、動作もしやすくなります。みんなの顔が見えるように、丸く輪になって行うと隣り合わせの人でコミュニケーションもとれます。

先ずは、「あんたがたどこさ」の歌を歌いながら、「あんたがたどこさ」で右隣の人の左肩を4回軽く叩きます。「さ」まで叩いたら、次は「ひごさ」で左隣の人の右肩を2回叩きます。続いて「ひごどこさ」でまた右隣の人の左肩を3回叩きます。

熊本方言を活かした民謡なので、フレーズごとに「さ」が入っています。その「さ」の歌の部分で左右交互に肩を叩いていく手遊びです。左右両方の肩を叩く動作で歌いながら肩を叩く二つの動作を行います。動作ができることよりも、両隣の人とコミュニケーションを取れるように焦らず、ゆっくり歌いながらやると楽しめるでしょう。

童謡「ふるさと」の手遊びは、降る砂糖?

この曲は、日本人なら童謡でよく耳にしている歌かもしれません。高齢者の方も思い出しながら歌える曲の一つですよね。手遊びは、主に歌に合わせて手の動作を行うものですが、この「ふるさと」の歌詞に合わせて手を動かしていく遊びです。

先ずは、お手本となるリーダーを決めて、みんなはリーダーに合わせて手遊びを行います。「兎(うさぎ)追いし」は、うさぎは両掌を頭にあてて、うさぎの恰好をします。「かの」で右手の甲に蚊が止まり、左手でパチンと叩きます。

「山」は、手で山を描きます。「小鮒(こぶな)」で、手で魚がヒラヒラ泳ぐ動作です。「釣りし」は、両手で竿を持つ動作をして魚釣りの恰好をします。「かの川」で右手の甲に蚊が止まり、左手でパチンと叩きます。以降、「夢は今もめぐりて、忘れがたき故郷(ふるさと)」と続きます。

「夢は今も」は、目を閉じて眠るふりをし、両手を合わせて右ほほ、左ほほに交互にあてます。「めぐりて」で両手の人差し指で目を指してから指をぐるぐる回します。「忘れ」は、両手で大きな輪をつくり、作った手を臼が擦れるように回します。

「がたき」で敵をうつ動作で刀を持って切る動作をします。最後の「ふる」は、親指と人差し指で丸をつくり、空から降ってくる雪をイメージした動作をします。「さと」は、甘い砂糖をなめるイメージで人差し指をなめるような動作です。

歌詞と同じ意味の手遊びではなく、全く違うものの手遊びですが動作が面白く、お手本のリーダーがオーバーな動作で行うと盛り上がる手遊びです。

左右違う動作のでんでんむし

童謡「かたつむり」この歌も何度か耳にしている歌ですよね。この歌を使って指遊びを楽しむことができます。とても短い歌ですが、基本動作は手でかたつむりを作るだけです。たつむりは渦巻き状の殻と殻から出た触覚と目玉がある昆虫です。

その形を手で作ると、左右どちらでも構いません。一つは握りこぶしでグーを作り、もう片方は、触覚と目玉の形でチョキを作ります。チョキを作った手にグーを作った手を乗せるだけです。これでかたつむりの出来上がりです。

この形のまま歌を歌う手遊びです。若い人であれば難しくない動作ですが、高齢になってくると左右の手で違う動きをすることや同時に同じことをする動作が難しくなってきます。この「かたつむり」の指遊びは、楽しみながら指遊びをすることで脳も活性化していくので一石二鳥です。

先ずは、一人でかたつむりを作って、指遊びを楽しみます。慣れてきたら、歌の途中でグーとチョキを変えてみるのもよいでしょう。老人ホームで集団でやる場合は、2人組を作って、一人はグーをもう一人がチョキをつくり、二人一組で1つのかたつむりを作って指遊びを楽しんでみましょう。

誰かと作るかたつむりは難易度が少し上がりますが、考えて作る楽しさがあります。

同時に指で数を数える、数え歌!

童謡でも民謡でもないのですが、この数え歌は昔、NHK教育テレビの「にほんごであそぼ」で歌われていた歌です。指で数字を作って遊ぶので指遊びにはぴったりです。歌詞は、「123の2の4の5312の4の2の4の5」です。

このフレーズが単調なので、数を数えながら簡単に歌えます。左右同時の指の動きです。これも高齢者にとっては少し難しい指遊びかもしれませんが、指で数を数える習慣があれば応用として両手で行うとよいかもしれません。

最初からハードルを上げず、先ずは片手からゆっくり始めてみましょう。慣れてきたら両手で進めていくとよいですね。集団で行う際は、「123」で一人、「2の4の5」で二人目と順番にリレーしていくのも他の人の動作も見れて楽しいかもしれません。

簡単に歌って遊べる手遊びで笑顔いっぱいの生活を楽しもう

高齢になってくると、できていたこともできなくなることが多くなってきます。それは誰でも老いてくると仕方のないことかもしれません。しかしながら、手遊びは生活の中で歌と遊び、それを合わせた指遊びは歌いながら指を使い脳も活性化できる究極の娯楽かもしれません。

人とのコミュニケーションを図りながら、体を動かし楽しめる道具の要らない遊びです。手遊びを通して、高齢者の生活の楽しみの一つになればいいですね。